心臓外科インド留学日記

卒後沖縄の市中病院で研修し、3年間大学病院の心臓外科に所属していました。2017年3月よりインドのバンガロールにある病院で心臓外科フェローとしてトレーニングを始めました。

患者背景

日本では60歳代の患者がいると若いなあと感じていましたが、インドでは60歳を越える患者はほとんどいません。

 

私がいる病院が貧困層向けの患者層をターゲットにしている病院だからかもしれませんが、ほとんどが30−50歳代であり、中には20歳代の患者も混じっています(ちなみにインドの平均寿命は66歳のようです)。

 

その原因としてはインドには未だにリウマチ熱を罹患する患者が多く、若年の糖尿病の患者、遺伝性疾患を持つ患者等が多いことがあるようです。

 

疾患としてはリウマチ性の弁膜症や冠動脈疾患が多いのに加え、CTEPHの患者が非常に多いです。プロテインC欠損症やプロテインS欠損症等の血栓傾向を持つ患者が多いためのようですが、日本ではPulmonary Thromboendoarterectomyの手技をほとんど見たことがなかったため非常に勉強になっています。