心臓外科インド留学日記

卒後沖縄の市中病院で研修し、3年間大学病院の心臓外科に所属していました。2017年3月よりインドのバンガロールにある病院で心臓外科フェローとしてトレーニングを始めました。

pedicle? skeletonized?

こちらでは内胸動脈をとる際にpedicleでとる人がほとんどです。

レジデントの中にはskeletonizedでとりたい人もいるようですがskeletonizedは危ないと毛嫌いしているコンサルタントが多くいるため仕方なくpedicleでとっているようです(harmonicがないことも大きな理由だとは思いますが…)。

 

私は日本で帰ったらみんなskeletonizedでとっているからと言って例外的にskeletonizedでとることを許可されていますが、個人的な感想としては慣れてしまえば難易度も安全性も大して変わらないと思います。

むしろskeletonizedの方が長さを稼げますし、pedicleでとってしまうとLIMA bedの静脈からの出血が厄介で、止血が終わる頃にはLIMA bedが真っ黒になっているのも何回も見た事があります。

 

ただ胸骨に癒着している場合や内胸動脈と静脈の間がなかなか剥がれない場合は間違いなくpedicleでとる方が早く安全です。

 

結局skeltonizedもpedicleもどちらも長所と欠点があるのでどちらかにこだわらずに個々の症例でうまく使い分けていく事が大事だと思います。